女性には「秋バテ」があります。秋は女性が体調不良に陥りやすい季節。男性はしっかりと女性に配慮するように

秋バテってどんな症状？原因は？専門医が教える対策３つのポイント

夏の暑さが和らぎ、秋の気配を感じ始める頃、「体がだるい」「疲れやすい」「眠れない」といった体調不良が表れることがあります。そうした症状は、夏の疲れが一気に出るために起こる「秋バテ」かもしれません。女性が秋に陥りやすい体の不調と、その対処法について、イシハラクリニック（東京都江東区）副院長で東洋医学にも詳しい内科医の石原新菜さんに聞きました。

体調不良を感じていても、「だるいだけで病気じゃないし、我慢しよう」などと考える人は少なくないでしょう。製薬会社の全薬工業（本社・東京都）と、寝具の輸入販売などを手がけるエマ・スリープ ジャパン（同）が今年８月、２０～５９歳の男女有職者８４８人（男性４２３人、女性４２５人）を対象に行ったインターネット調査では、働く女性の９割が体の不調を感じている一方、その半数以上が、誰にも相談せずに我慢して、自力で乗り切っていることがわかりました。相談しない理由には「相談しても解決できないから」「自分で解決することだと思っているから」「理解してもらうのが難しいから」などが挙がっています。

とりわけ季節の変わり目は、寒暖差や生活環境の変化に適応できず、体調を崩しやすいと言われています。体調不良を放置していると、免疫低下を招き、さまざまな病気を引き起こす可.能性があります。

石原さんによると、秋に体調が崩れるのは、夏の疲れを引きずっているケースが多いそうです。例えば、冷房の利いた部屋と外との気温差が大きすぎると、体温調節がうまくできなくなります。また、冷たい飲み物や食べ物ばかりを取っていると、内臓の冷えを招いて、胃腸の調子が悪くなります。こうした夏のダメージが積み重なって、秋に体調不良を起こしやすくなるのです。

さらに石原さんは「秋口の日中はまだ暑いですよね。でも、朝晩は気温がぐっと下がり、その寒暖差が自律神経を乱します。台風や秋雨前線などによる気圧の変化も体に影響を与えます。生活環境の急激な変化に耐えられず、疲れやすくなったり、眠れなくなったりします」と説明します。

特に女性の体に影響を与えるのは、ホルモンバランスの乱れだといいます。女性は男性に比べて体が冷えやすく、生理の周期と寒暖の変化などが重なると、「イライラ」「頭痛」「不眠」などの症状が出やすくなるそうです。

そして、「厄介なのは、症状が出ても我慢する人が多いことです。働いていたり、子育てをしていたりすると、『自分がやらないと回らない』と思って、我慢してしまう。やらないと、『みんながやってることだ』と非難されそうで、弱音も吐けない。その結果、無理をして体を壊してしまうのです」と石原さんは指摘します。

https://www.yomiuri.co.jp/otekomachi/20230920-OYT8T50050/

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