少女の自殺を防いだ2人に感謝状。「親が悲しむ」「「がんばれ」と言いたい」

「助けなあかん」とっさに動いた体 飛び降り自殺防いだ２人に感謝状（産経新聞） – Yahoo!ニュース
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歩道橋から飛び降り自殺を図ろうとした女性を助けたとして、京都府警西京署は京都市西京区の会社員、佐々木翔平さん（２８）と同区の無職、藤井桂也さん（８０）の２人に感謝状を贈呈した。

昨年１１月下旬、仕事のために西京区内で車を走らせていた佐々木さんは、通過した歩道橋の外側に女性が立っているように見えたのが気になった。「見間違いかな」。Ｕターンして戻ったところ、女性が歩道橋の欄干を乗り越えていた。手にしたスマートフォンで文字を打っているようだった。急いで車を止め、歩道橋のそばに駆け寄った。１１０番するのは初めてだったが、警察が到着するまで電話で状況を伝え続けた。

同じころ、散歩で歩道橋を渡っていた藤井さんは今にも飛び降りようとする女性を目撃した。「助けなあかん」。とっさに体が動き、欄干越しに女性を抱きかかえるようにして制止した。女性の目からは涙がこぼれ落ちたが、抵抗する様子はなかった。眼下には警察に連絡をする男性の姿があった。「この手を離さんように」。警察が来るまでは耐えなければと、手には自然と力が入った。

約５分後、パトカーが到着し、署員が女性を歩道橋内に引き戻した。女性は１０代で、家庭内で悩みを抱えていたという。

女性は落ち着きを取り戻していると聞き、一児の父になったばかりの佐々木さんは「（自殺は）親が悲しむはず。命が助かってよかった」。藤井さんは「心配していたが安心した。『がんばれ』と言いたい」と、ほっとした様子だった。

２人に感謝状を手渡した上村一則署長は「なかなかできることではなく、勇気ある行動に感謝している。（女性は）助けてもらったということを胸に生きていってほしい」と話した。（荻野好古）