父親「置き石は息子が勝手にやった！」息子「父と相談してやりました」息子の証言を信用し父親に懲役5年の実刑判決

　当時１２歳の長男と共謀し、浜松市内の路上や線路に障害物を置いたなどとして、電汽車往来危険や器物損壊などの六つの罪に問われた父親（４７）に対し、静岡地裁浜松支部（山田直之裁判長）は１７日、懲役５年（求刑・懲役７年）を言い渡した。父親と長男の共謀を認め、一部で父親の関与を否定する弁護側の主張を退けた。

　判決によると、父親はいずれも浜松市内で長男と共謀し、２０１９年７月１０日午前２時１５分ごろ、線路上にタイヤ２本を置き、列車を緊急停止させた。３０日午前４時ごろ、路上にコンクリートブロックを置き、現場近くの小屋に放火して焼損させた。

　父親は一部の事件について、公判で「長男が１人でやった」と供述。一方、長男は証人尋問で「１９年ごろから父親と相談して、線路や道路に物を置く行為を繰り返してきた」などと証言した。判決は一連の長男の証言の信用性を認め、父子が犯行の内容を話し合った上で、長男が実行と判断。「確定的故意に基づく計画的な犯行だ。愉快犯であると考えられ、動機にくむべき事情はない」と結論づけた。【古川幸奈】

https://mainichi.jp/articles/20210318/k00/00m/040/020000c