「入浴介助に男性が来た時は泣いた😭😭😭」女性障がい者の性被害、どんな支援が必要なのか

　村田さんは41歳の時に事故に遭い、車いすで生活するようになった。学習会では病院で男性看護師から入浴介助を受けた経験にも触れ、「障がい者が性を持たない存在として扱われることを残酷に感じた。（障がい者が）性について話せる場所を作って障害女性の困難を知ってもらい、相談のハードルを下げたい」と力を込めた。

　京都SARAではこれまでも、▽聴覚障がい者に筆談でカウンセリングを行う▽視覚情報の方が分かりやすい発達障がい者には事前に相談内容を紙にまとめる―といった対応を行ってきた。一方、被害者本人の意思確認が不十分に終わったケースもあったという。現在は障がい者支援の研修を行うほか、リーフレットにメールの窓口があることを併記するなどバリアフリー化も進めている。

　京都SARAを運営する「ウィメンズカウンセリング京都」の井上摩耶子さんは「障害がある人が1人で来所できることが大切なのに、これまで考えが至っていなかった。当事者が支援に関わることは重要。2人と話し合いながら引き続き考えていきたい」と語った。

　学習会では、病院や施設などで障がい者本人の意思に反して異性が入浴や排せつなどの介助を行う「望まない異性介助」も取り上げられた。

　脳性まひがある佛教大大学院生の森本京華さん（24）は、20歳で初めてヘルパーを利用するまでの経緯を振り返った。なかなか条件に合うヘルパーが見つからない中、相談員から提案されたのが「女性」という条件を外すことだったという。

　当時は異性介助という言葉を知らず、後に本でさまざまな課題を知った。「あの時は男か女か考える余裕はなかったが、異性介助のリスクを知り、一人の女性として自分の意見を持つことが大事だ」と力を込めた。

　国は異性介助を「心理的虐待」に分類している。筋ジス病棟の未来を考えるプロジェクトのメンバー岡山裕美さん（44）は「入浴介助に初めて男性が来た時は泣いた」「男性でも良いと納得しないと心が保てない」といった当事者の声を紹介。「望まない異性介助は性的な侵害。より強い語感の『性的虐待』として認識されるべき」と訴えた。